ENGINEERING エンジニアリング
V8ヴァンテージSはV8ヴァンテージとアストンマーティンレーシングが提供するヴァンテージGT4耐久レーシングカーの間に位置するモデルです。
アストンマーティンではサーキットのノウハウをロードカーに反映させ、またロードカーの操縦性をレーシングカーにフィードバックするため、ヴァンテージSは研ぎ澄まされたハンドリング特性を与えられています。
ステアリングギアレシオを標準のヴァンテージの17:1よりクイックな15:1としロックtoロックは3.04 回転から2.62 回転になりました。
その結果より精密さと俊敏性、ハンドリングのレスポンスと滑らかさが増大しドライバーが車両との一体感をより強く感じることができ、より集中しエネルギッシュなドライビングを可能としています。
アップグレードされたブレーキシステムは、V8ヴァンテージの355mmから380mmに拡大されたフロントのブレーキディスク、6ピストンのフロントキャリパーおよび新世代のブレーキ制御モジュールで構成され、ヴァンテージSの運動性能の要となります。
フロントブレーキはレースにインスパイアされたフローティングディスク設計が採用されています。
ディスクには鋳鉄とアルミの 2 つの素材が使用されています、鋳鉄部分がフローティングボビンシステムを介してアルミ製のベルにボルト留めされています。
このテクノロジーにより鋳鉄ブレーキより軽量になるためバネ下重量が軽減されるという明白なメリットがあるほか熱安定性および冷却性能に優れペダルの操作感も安定します。
フロントディスクが大径化されたにもかかわらず、ディスク重量は0.4 kg軽量化されています。
ヴァンテージSにはペダル踏力を軽減し、踏み込み量を短縮する新型ブレーキ「ブースター」が装備されています。
このブレーキシステムには新しいブレーキモジュールが採用されより確実な制動力を発揮するとともに、ABS、ダイナミックスタビリティコントロール(DSC)、エレクトロニックブレーキフォースディストリビューション(EBD)、トラクションコントロール(TC)およびポジティブトルクコントロール(PTC)など従来の機能に加え、緊急制動時にアシストを行う新しいハイドロリックブレーキアシスト(HBA)の性能もより高められています。
ハイドロリックブレーキアシストはブレーキペダルが踏み込まれる速度を基にドライバーが最大限の制動力を必要としていることを検出し、自動的にブレーキ圧をABSの制御しきい値まで上昇させ、ブレーキペダルが踏み込まれている間その圧力を維持します。その結果、制動距離が大幅に短縮されます。
ダイナミックスタビリティコントロール(DSC)システムは、V8ヴァンテージS専用にスポーツ特性を強調したチューニングとなっています。
3ステージDSCシステムによりドライバーが走行状況によって電子制御による介入のレベルを調整することができます。
初期設定ではシステムは「オン」に設定されており、困難な状況でのタイヤのスリップを制限し、介入しすぎない範囲で最大限の安全性を確保します。
DSCスイッチを4秒間押し続けると「トラックモード」が作動し電子制御システムの介入のタイミングがさらに遅くなり、安全を確保しつつよりピュアなドライビングを楽しむことができます。
また、さらにこのスイッチを5秒間押したままにするとシステムが完全に解除されます。
V8ヴァンテージSにはアストンマーティンとしては初めてヒルスタートアシスト(HSA)が装備されます。
上り坂でブレーキを使って停車し次にブレーキペダルからアクセルペダルに足を移す際、ヒルスタートアシストが最長2秒間車両を静止させスムーズに発進することができます。
「S」バージョンのサスペンションシステムにはこのモデルの本質に準じてよりドライバーにフォーカスしたチューニングが施されています。
クーペではリヤスプリングのスプリングレートが見直されクーペ/ロードスター共にパッシブダンパーバルブがチューニングを受け、さらにバンプストップのレートと長さが変更されています。
その結果トラクションと安定性が向上しタイヤ接地性も改善されています。
アストンマーティンのエンジニア達は開発プログラム中ブリヂストンと密接に協力し、ヴァンテージSに最適化された専用タイヤを開発しました。
高いレベルのグリップを発揮するようブリヂストンポテンザRE050 は標準のヴァンテージのものより前後とも10mm太くなっています。





































